【カメラはじめての方・フィルター①】「NDフィルター」って? 滝を「糸」のように流して撮影するには必要?

今回は、NDフィルターのことを、実際に「滝」を撮影した時の感想などと合わせて ご紹介させて頂きます。
– 目次 – |
NDフィルターってなに?
「NDフィルター」とは、レンズから入る光の量が減らすフィルターのことです。サングラスのような効果で 黒い色をしていますが、撮る写真の色味に影響を与えることがありません。
「NDフィルター」の種類には「ND4」や「ND1000」があって、数が大きいほど光の量を減らす効果が高くなります。
※ 「NDフィルター」の数字は、フィルターを付けていない状態より 光量を何分の1に減らすかを表しています。「ND4」の場合は、光量が1/4になります。 |
NDフィルターは、どんな時に使うの?
例えば、滝の水の流れを「糸」のように流して撮りたい場合、シャッター速度を少し長くして(スローシャッターで)撮影しますよね。
ですが、下の写真のように明るい場所で「スローシャッター」で撮影した場合、真っ白に「白とび」してしまい、滝どころか周りの風景も綺麗に映らなくなってしまいます。
原因は、レンズに入ってくる光の量が多いからです。なので、NDフィルターを付けて暗くすると、レンズに入ってくる光の量を減らすことができます。
そうすると、明るい場所でも「スローシャッター」で撮影することができ、滝の流れなどを「糸」のように流して撮影することができます。
実際NDフィルターを使った写真のご紹介
【ND1000 使用】
上の写真は、日中に明るい場所で撮影した滝です。「NDフィルター」を使うことで「白とび」せずに「スローシャッター」で滝の水の流れを「糸」のように流して撮影できました。
カメラの設定で暗くするのではダメなの?
カメラの設定で露出の調整ができるのに「NDフィルター」は必要?
薄暗い状況の時は「NDフィルター」が無くても「スローシャッター」で撮影は可能ですが、明るい状況の場合カメラの設定で暗くすることに限界があります。
明るい場所で「スローシャッター」で撮影する場合は、レンズに入ってくる光の量を減らしたいので「絞り」を閉じて撮影 = 「F値」の値を大きくして撮影しますが、限界があり 明るすぎる場所では露出オーバーになってしまいます。
またF値の値を大きくし過ぎると、画質の低下で回折現象が生じてしまい、モヤっとした写りになってしまいます。
回折現象とは?
【 カメラの設定:絞り:F29 ・ シャッタースピード:1/15秒 ・ iso:100 ・ 露出補正:-3 】
上の写真は日中に、川の流れを「スローシャッター」で撮影しました。F値をこの時 設定できる一番暗い(大きい)値の「F値:29」にして撮影しました。
結果、F値が大きすぎるので回折現象が生じてしまっていて、ピントが合っていないようなボヤけた写真になっています。
※ 回折現象は、F値 16以上から生じてしまうようです。
絞りって?絞りは、レンズから入る光の量を調整する「穴」部分のことです。カメラの設定で穴の大きさを変えて光の量を調整しすまが、それを数値化したものが「F値」です。
「F値」が小さい数字の時は、穴が広がりレンズに入る光の量が多くなります。 反対に大きい数字の時は、穴がしぼみ、レンズに入る光の量が少なくなります。
(「F値」を一番小さい数字にして全開に開いた状態を「開放F値」と言い、「F値」の最大最小の値は、使っているレンズ等によって異なります。) |
滝を流して撮りたい時は「NDフィルター」は あった方がいいの?
明るい時間帯に、滝の水を流して撮りたい場合は「NDフィルター」がないと「白とび」して撮影が難しいと思います。
朝夕など薄暗い時間帯の場合、流す秒数にもよりますが、無くても問題ないと思います!
あまり、オススメできませんが、先ほどF値の数字をF16以上に多くしすぎると、回折現象が生じてしまい、ボヤっとした印象になってしまうとご紹介させて頂きましたが、実際は、F16以上で撮る事があります。
個人的な意見ですが、プリントしたい場合は画像が荒くなってしまいますが、画像でみて楽しむくらいなら私は、あまり変わらないように思います。
「NDフィルター」なしで撮った写真のご紹介
鍋ケ滝 (熊本県)
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白糸の滝① (長野県)
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白糸の滝② (長野県)
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白髭の滝(北海道)
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蓼科大滝(長野県)
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陣馬の滝(静岡県)
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龍神の滝(岐阜県)
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「白髭の滝」「蓼科大滝」「陣馬の滝」「竜神の滝」に関しては、F値を22にして撮影しています。(画質が気にならないのは、私だけかも知れませんが)
【掲載している滝の写真は全てsony a500で撮影】
三脚は、手振れ防止に必須です!
「スローシャッター」で撮影する場合、手持ちでは手ぶれしてしまうので三脚に固定しての撮影がオススメです。 シャッターボタンを押す時の手の振動でもブレてしまうので、レリーズ(シャッターを切る道具)か、なければ撮影の設定を「タイマー」にしての撮影がオススメです。
(レリーズは、機能に拘らなければ1,000円くらいからあります。) |
どんなNDフィルターがオススメ?
オススメのNDフィルターは、何を撮りたいかで変わるので、やはりカメラ屋の店員さんに直接聞かれるのが一番だと思います!
調べてみたところ、一般的に使用頻度が高い「NDフィルター」は、「ND8」や「ND16」のようです。
「NDフィルター」は、暗すぎると扱いづらい?「ND 500」や「ND 1000」など色が濃い・暗い(数字が大きい)「NDフィルター」は、暗くて「ピント」が合わせづらいと思われがちですが、「NDフィルター」をはめる前にピントをマニュアルで合わせれば大丈夫だと思います。 |
まとめ
今回「NDフィルター」の事を書かせて頂きましたが、「NDフィルター」ってあると便利そうですよね。
数字の種類の他にも丸型や角型などがあり値段も様々で調べていて、とても楽しかったです。
個人的な意見ですが、カメラ用品は一つ一つが高いものが多いので、揃えるのはちょっと大変ですよね。
なので、あまりオススメできないかも知れませんが、「NDフィルター」を使わなくても撮れるスローシャッターの写真も一緒にご紹介させて頂きました。
ここまで読んでくださってありがとうございました!